営業組織管理

最強の営業組織体制の作り方とは?実践ポイントをわかりやすく解説

最強の営業組織体制の作り方とは?実践ポイントをわかりやすく解説

企業の商品やサービスが良くても営業力が弱ければ、企業の業績アップにつながりません。良質の商品やサービスと強い営業力があってこそ、企業は成長し続けられます。

 

成長し続ける企業の営業組織は、市場ニーズや自社の立ち位置を把握し、タイミングよく顧客に商品やサービスを提案する力をもった組織といえます。営業組織を構成するメンバーのモチベーションの高さも重要です。

 

ただ「何を視点に組織体制づくりをしてよいか分からない」「最強の営業組織を作るためのポイントを知りたい」と思う方も多いのではないでしょうか。

 

本記事では、営業組織の作り方として「強化方法」「課題解決」「マネジメント」を軸に解説します。営業組織の作り方を把握して確実に実行すれば、組織や個人の営業力を高められるでしょう。

 

最強の営業組織の作り方「強化方法」

最強の営業組織の作り方「強化方法」

営業組織は、多様な人材の集合体です。ただ、たとえ各自の考え方に相違があっても、課題や目標を共有し協働的にアクションする必要があります。

 

本章では、人材の強みを活かしつつ、より強固な営業組織を作るための方法を解説します。強化方法のポイントは、次の6点です。

  • 自社内の課題の洗い出し
  • 目標の設定と計画の作成
  • 定期的なミーティングの開催
  • 明確な人事評価の設定
  • ナレッジの共有
  • 強みを活かした人事配置

 

 

自社内の課題の洗い出し

組織を強化したい場合、自社内の課題を洗い出すことから始めましょう。営業部内にとどまらず会社のシステム全体の課題を洗い出します。

 

また、営業部内全員が課題を共通認識する必要があります。一部メンバーが理解しても、全体に行き渡らなければ改善の効果が薄くなるためです。

 

現状の課題を把握する際は、次のようなチェックリストを作成し確認しましょう。

 

営業担当者 ・営業の役割を認識しているか

・顧客ニーズの把握に努めているか

・営業目標や計画を立て実践しているか

・課題を洗い出し改善しようとしているか

管理責任者 ・マネジメントの役割を認識しているか

・自らの経験や実績を課題改善に活かそうとしているか
・営業やほかの部署と連携し、組織全体が円滑に動くように努めているか

システム ・企業ビジョンが明確で、従業員全員が理解しているか

・システムによる業務の効率化を図っているか

・営業プロセスの共有や評価システムが構築されているか

目標の設定と計画の作成

社内や営業部内の目標や計画だけでなく、個人目標を設定し計画を作成しましょう。目標指標に関連して、ここではKGIとKPIを紹介します。

 

KGI(Key Goal Indicator)は、日本語では重要目標達成指標と訳されます。KGIは、売上高と総利益のほか、顧客数や市場シェアなど、企業の戦略的な最終目標です。

 

対してKPI(Key Performance Indicator)は、業務における具体的な指標を表し、日本語では重要業績評価指標と訳されます

 

 

つまりKGIは、KPIを達成したのちの最終ゴールであり、KPIは具体的な業務の進捗度を知るための指標といえます。営業組織の強化にはKGIとKPI、2つの指標を意識した目標と計画の設定が必要です。 

定期的なミーティングの開催

営業組織は、特に大企業では数多くの営業メンバーによって複数のチームで編成されています。定期的にミーティングを開催し、メンバーどうしの情報交換や共通理解を進めることで、営業の組織力を向上させる必要があります。

 

また、営業部以外の部門との関係も大切です。他部門から紹介された案件をミーティングで検討したり、営業で得た商品情報をミーティングでまとめ、開発部に伝達したりするのです。それによって、新たな商品やサービスの構築に繋がります。

 

商品説明や意見交換を行うミーティングを定期的に開催して、営業組織を強化しましょう。

 

明確な人事評価の設定

営業組織を強化するには、個々のメンバーの評価を明確にする必要があります。評価基準に基づいて正当に評価されれば、個人のモチベーションが上がるためです。

 

また、相対評価よりも絶対評価が望ましいでしょう。

 

相対評価は、人と比べ優劣を競い合う結果を招きます。絶対評価は、設定目標の到達度を確認する評価であるため、自分自身が評価者となりえます。

 

結果的に、課題があれば自分事として理解し、改善への主体性を発揮できます。主体性はモチベーションを保つのに必要であり、組織力のアップには欠かせない視点です。

ナレッジの共有

ナレッジとは、知識や知見を意味する英語(knowledge)に由来します。営業組織を強くするには、知識やノウハウなどのナレッジを共有する必要があります。

 

共有もなくメンバー個人に依存する状態では、組織は弱体化するでしょう。しかし、営業組織内でナレッジを共有すれば、組織全体の水準を高められます。

 

またナレッジには、失敗した経験も含まれます。失敗からの学びを組織内で共有する仕組みがあれば、リスク回避に役立つでしょう。

強みを活かした人事配置

営業メンバーのタイプはさまざまで、たとえば次のような人がいます。

  • 親近感があり誰とでも話せる人
  • プレゼン場面でも緊張しない人
  • 人の話を最後まで聞ける人
  • 電話対応が上手な人

 

強い営業組織を作るには、メンバーの強みを活かす姿勢が必要です。マイナスな点を拾い集めても、組織の成長は難しいでしょう。

 

マイナスよりプラス点を評価し、個人の強みが発揮される業務を任せます。たとえば、営業トークが苦手なAさんに「なんとかしなさい」と注意し続けるのではなく、データ分析が得意だと分かれば、顧客分析の業務を任せるのです。

 

営業トークに苦手意識のあるAさんは、営業パーソンに必要な顧客分析のスキルを磨けるでしょう。営業組織としても、詳細な顧客分析によって業績アップにつながります。

 

このように、個々の強みを活かした人事配置は、営業組織の強化に直結するのです。

 

最強の営業組織の作り方「課題」

最強の営業組織の作り方「課題」

最強の営業組織を作りたいと考え、組織改革に乗り出したとしても、すぐに結果は出ません。組織づくりの過程では、さまざまな課題が明らかになるでしょう。たとえば次のような課題です。

  • 営業業務の属人化
  • 人材育成・人材不足

 

本章では、この2点について順に解説します。

営業業務の属人化

営業業務は通常一人で行うため、営業業務の属人化を招きやすいといわれます。

 

属人化とは、経験や実績もある一人のメンバーに依存しきった状態を指します。「困ったときはBさんに、Bさんがいないと困る」などの状況が、常態化しているといえるでしょう。

 

属人化を回避するのに、インサイドセールスなどの営業手法を導入する方法があります。

 

インサイドセールスとは、見込み客に対してメールや電話、チャットなどのオンラインで直接アプローチし、購買意欲の高い見込み顧客へ育成させてから、フィールドセールス(外勤営業)に引き継ぐ営業手法です。

 

営業プロセスを標準化でき、チームで協働的に営業を行えるため属人化を回避できます。

 

人材育成・人材不足

最強の営業組織は、最強の営業メンバーを育てることで生まれます。

 

組織の弱体化は、人材育成や人材不足に課題があるといえるでしょう。人材育成には、営業ツールの導入が有効です。なぜなら営業ツールの導入は、営業活動の履歴が蓄積されるため、成績の良い営業メンバーの動きを参考にすることで、スキルアップにつながる効果が期待できるためです。

 

また、営業ツールには次のようなメリットが挙げられます。

  • 効率的な営業活動につながる
  • 営業施策や顧客情報の分析ができる
  • 営業業務や経過の可視化により進捗を共有しやすい
  • 顧客とってベストなタイミングで営業ができる

 

営業ツールには主にSFAとCRMがあります。SFA(Sales Force Automation)は営業支援ツールと呼ばれ、営業活動に関わる情報の一元化や共有が可能になります。CRM(Customer Relationship Management)は顧客管理ツールと呼ばれ、顧客のあらゆる情報を一元管理するツールです。

 

なお、SFAとCRM両方の機能を兼ね備えたツールもあります。自社の営業スタイルに合うITツールを活用し、人材育成や人材不足の課題を解消していきましょう。

 

 

最強の営業組織の作り方「マネジメント」

最強の営業組織の作り方「マネジメント」

マネジメントとは、組織が成果を出すのに必要な道具やシステム、人材を管理することです。マネジメントを行うのがマネージャーで、組織の成果に責任を持つ人材です。

 

組織力を上げるには個人の力が必要ですが、いくら優秀な人材が集まってもマネジメントがなければ組織は成り立たないでしょう。

 

本章では、最高の営業組織を作るため、以下のマネジメントについて解説します。

  • 営業組織でのマネジメントの役割
  • マネジメントに必要な要素
  • マネジメントが大切な理由

 

営業組織でのマネジメントの役割

マネジメントの役割には以下の3つがあります。

  • 目標を設定し進捗度を管理する
  • メンバーのモチベーションを管理する
  • 人材育成を管理する

 

会社全体の目標と営業部内の目標をすり合わせたり、進捗状況を確認して目標の達成度を把握したりするのはマネージャーの役割です。予算と実績を比べて差が大きければ、軌道修正をする必要があります。

 

また、メンバーの業務状況を確認し、業務面に限らず心理面に対する気遣いも欠かせません。モチベーションが下がり気味のメンバーには面談を行い、その後のサポートを続けます。

 

メンバーのスキルを磨くのもマネジメント業務です。マネージャーには、メンバーの強みを最大限に活かす指導力が望まれます。

マネジメントに必要な要素

マネジメントに必要な要素は、前述のマネジメントの役割と似ていますが、ここでは必要な要素に絞って紹介します。

 

マネジメントに必要な要素は以下の3点です。

  • リーダーシップ
  • 人間性と信頼性
  • スキルアップ

 

マネージャーには、強いリーダーシップが求められます。営業目標を達成するには、何をどうすべきか明確に打ち出さねばなりません。指針がクリアなら、メンバーは自ら目標を立て業務を遂行するでしょう。

 

また、メンバーのモチベーションや部内の雰囲気に気を配り、下降気味だと察知すれば策を講じる姿勢も重要です。

 

部下が困っていれば助け船をだし、不平があれば時間をとってゆっくり聞いてあげるなど、強さだけでなく温かさを兼ね備えた人間性が必要でしょう。失敗やミスを部下のせいにして、責任逃れをしては一気に部下の信頼を失います。

 

そして、マネジメント力を養おうとする自身の向上心も求められます。講座やセミナーへ参加したり書籍を読んだりして、マネジメント力を常時アップロードするのです。

 

日々のマネージャーの姿勢は、メンバーのモチベーションアップにつながり、さらには組織全体の力を底上げにもつながるでしょう。

 

マネジメントが大切な理由

マネジメント力が大切な理由は、組織と個人の力を向上させ、企業全体を成長させるためです。良いマネジメントとは、組織と個人双方の目標設定がかみ合い、その結果について共有して評価できるような状況を築きあげることです。

 

また、マネジメントは業務プロセスの改善につながるだけでなく、社内や部内の雰囲気を明るくします。明るさとは、個々のモチベーションが高まっている状態です。互いに尊重し、それぞれの強みを認めて伸ばし合える雰囲気は、一人ひとりのモチベーションをさらに上げられるでしょう。

 

それによってメンバーは「会社や顧客のために自分ができることを最大限やろう」とする姿に変わるはずです。

 

こうした姿勢をもつメンバーが多ければ多いほど、会社は成長し続けます。

 

まとめ

まとめ

最強の営業組織を作る場合、強化方法や課題、マネジメントの視点を把握しておくのは重要です。

 

一人でなんとかしようとするのではなく、同じ目標をもったメンバーが集まり、よさを活かし合う組織が強い集団です。また困難に直面した際に、一人のせいにするのではなく、チームとして補完し合える組織が最強・最高の組織といえるでしょう。

 

組織づくりは決して簡単ではありません。しかし、最強の営業組織を作るための努力は、組織や個人の力を向上させ会社の成長につながります。

 

本記事を参考に、営業組織体制を最強にしていきましょう。

 

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Goofy代表取締役 山本

新卒にてRecuritG入社。
人材派遣/紹介領域で全社年間MVP等複数受賞。
SFA/CRMシステム会社のCSOや複数のベンチャー企業の顧問の経験を経て、営業組織における“インサイドセールス“組織の立ち上げの必要性を感じ、2019年に株式会社Goofyを設立。
当ブログでは、自社ノウハウやSFA/CRM周りの役立つ知識をご紹介いたします。

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