CRMツールを利用したメールマーケティングとは？活用事例もご紹介

CRM（Customer Relationship Management）は、日本語では「顧客関係管理」と訳され、顧客との関係を管理するマネジメント手法の一つです。CRMツールとは、CRM、つまり顧客と良好な関係を築くために活用されるシステムを指します。

CRMツールは、顧客満足度や信頼度を向上させることで、売上の拡大を目指すためのツールです。なかでも、メールマーケティングは従来からある営業手法ですが、コロナ禍によりフィールド営業が制限されたため、多く用いられるようになりました。

ただ、メールマーケティングの手法がよく分からず、困っている企業もあるのではないでしょうか。そこで今回は、CRMツールを活用したメールマーケティングの詳細について解説します。

CRMはメールマーケティングに欠かせない

CRMは、顧客情報の管理と分析を円滑に進めてくれるため、メールマーケティングに欠かせないツールです。

メールマーケティングは無料でも始められるため、集客用の紙媒体のチラシにかかるコストを抑える手法として広く用いられるようになりました。

また、メールマーケティングは、顧客情報を詳細に分析することによって、最適な顧客に対して、最適な商品やサービスを届けるピンポイント手法です。

一人の顧客に対して、どの商品やサービスを届けるのが最適かが分かれば、効率的にマーケティングができるため成約率も向上します。まさにCRMは「1顧客に最適な1商品（サービス）を」という目的に合った働きをするのです。

メールマーケティングを成功させるポイントは、例えば以下のようにCRMの機能とつながっています。

この章では、CRMを活用したメールマーケティングや、CRMの機能について解説します。事例について紹介しますので、自社でメールマーケティングを構築する際の参考にしてください。

CRMを活用したメールマーケティングとは？(事例紹介)

CRMには、顧客情報の管理や登録フォームの作成、社内の共有機能などが備わっています。各機能とメール配信を連携させて、顧客満足度を上げるためのアプローチが可能になります。

例えば、コンビニエンスストアの「ポイントカード」が代表例です。ポイントカードから得られた顧客情報や購入履歴などをもとに、顧客に最適な商品やサービスを提案（メール配信）することができます。

定期的にメール配信をすれば、顧客との関係性を保てるため固定的なファンをつくれます。また、顧客の購入履歴をもとにして、新商品やキャンペーン情報をメール配信すれば、コストをかけて大がかりな販促をしなくても顧客が店舗に訪れるでしょう。

また、CRMを活用してメール配信すれば、あらゆる顧客に一斉に商品やサービスを提案するよりコストを抑えられ、必要な顧客に最適な情報を提供できます。したがって、CRMの導入は、企業の業績を上げるうえで有効な手立てといえるでしょう。

主なCRMの機能

CRMツールには、主に以下にあげる3つの機能があります。

顧客管理とは、顧客の氏名、年齢、性別、電話番号、住所などの基本情報や、購買に関する情報、コンタクト情報などを管理することです。また、購買データにもとづき属性を分けることも可能です。

顧客分析とは、上述した顧客の詳細なデータを分析することを指します。その後、PDCAサイクルを活用しながら、マーケティングの質を高めることに役立てます。

プロモーション管理とは、顧客の購買履歴をもとに最適なターゲットを選定し、メール配信を行ったり、クーポン券を配ったりする活動を管理することを意味します。

CRMの機能によっては、アンケートによる満足度調査、ポイントカード管理、SFA（営業支援システム）との連動、アフターサービス管理などが行えるため、これらをうまく活用することでより顧客との良好な関係を築きやすくなります。

CRMのメールマーケティングの流れ

CRMによるメールマーケティングを活用すれば、ターゲットとなる顧客に最適なマーケティング戦略を打ち出せます。ここでは、CRMによるメールマーケティングの流れを4点に絞って解説します。

1.顧客情報の登録(データ収集)

CRMを導入し、初期設定の完了後、顧客情報を登録しましょう。

社名やメールアドレスなどの基本情報だけでなく、営業の契約状況や商談履歴など、営業に関するあらゆるデータを更新します。それによって分析の精度が上がります。

続いて、顧客情報を登録します。氏名や性別などの基本情報のほか、顧客の購買履歴やポイント取得状況、またサービスの利用履歴など、購買行動の詳細を収集して管理することが重要です。

2.顧客情報からデータ分析

顧客情報のデータ分析とは、次のような情報を分析の対象とします。

これらの情報をもとに、顧客を属性ごとに分類します。それにより、「どの顧客にどのような内容でメール配信すればいいのか」「メール配信でどのような効果が期待できるか」などが明確に分かるようになります。

また、ターゲット層の購買行動に関する内容や期待値を選定し、タイミングよくメール配信することで、顧客の購買意欲を高めます。

3.顧客管理とメール配信(メルマガ無料登録など)

顧客情報に関するデータの管理が可能になれば、詳細データをもとに、ファーストメールの配信を行えます。例えば、イベントやキャンペーンなどで名刺交換をした顧客に対して、お礼のメールを配信するのも一つの方法です。

また、メルマガをやっている旨を伝え「もしよろしければ、メルマガを登録していただけたら、役立つ情報が取得できるようになります」と顧客へ伝えるのも効果があります。

CRMでは、フォローメールを自動化できるため、顧客にとって最良なタイミングで情報の配信が可能です。

また、CRMを活用すれば、顧客の分析からどのようなメールが効果的かが分かるため、属性ごとに最適なメールを配信できます。CRMの機能次第では、メールの開封状況や開封後の行動を分析できるため、その結果を踏まえてメールの内容の課題を特定して改善できるようになります。

4.メール管理と配信の自動化

商品を購入した顧客にフォローメールを送るにも、その都度、顧客にメールを送るのは時間がかかり、正確さを保証しにくくなるでしょう。

CRMを活用すれば、顧客情報を元に、顧客ごとに最適なタイミングでメールを自動配信できます。配信が自動化されれば、手作業に比べてミスを防げるようになるため、案件の取りこぼしも防止できます。

定期的に有益情報を届けられれば、自社商品やサービスのファンの固定化につながり、口コミから新規顧客を呼び込めるでしょう。

CRMのメールマーケティングの成功事例

ここでは、実際にCRMを利用して成果を出した企業の事例を紹介します。

顧客の絞り込みや配信の効率化を達成した企業、送信先リストの精査で月10件以上のポイントを獲得した企業の事例です。

どちらもGoofyのサポ―トによって、成果を出した企業です。ぜひ参考にしてください。

顧客の絞り込みと配信の効率化

人材紹介や人材シェアリング事業を営むエッセンス株式会社様は、顧客情報を全社で管理・運用するためにシステムを導入しました。

エッセンス様は、まず1事業部での仕組みづくりから始め、徐々に全社に広めていきました。説明会の開催や入力項目の精選など、社員目線の対応によってシステムを定着させることができました。

送信先リストの精査で月10件以上のポイント獲得

株式会社ガネット様は、介護・医療業界などの人材課題の解決に取り組む会社です。集客全般に課題があり、システムの導入で、効率的なマーケティング戦略に着手しました。

ガネット様は、送信先リストを分析することで、クライアントに直接和紙で作成したDMを送り、後追いでアウトバウンド施策を入れました。結果、月10件以上のアポイント獲得につながっています。

メールマーケティングにおすすめのCRMツール5選

ここでは、編集部がおすすめするCRMツールを紹介します。システム会社が提供するCRMツールは、さまざまな種類がありますが、目的に応じた料金が設定されています。

本章で紹介したおすすめのツールを参考に、CRM導入の目的と照らし合わせて、自社にとって最適なツールを選びましょう。

1.Salesforce Sales Cloud

公式サイト:https://www.salesforce.com/jp/products/sales-cloud/overview/

Salesforceの各種ソリューションは、さまざまな事業規模に対応しています。小規模のツールから始めて、後で拡大するのも可能です。

2.eセールスマネージャーRemix CLOUD

公式サイト:https://www.e-sales.jp/

1992年の会社設立以来、営業分野における科学的アプローチから生まれたシステムです。一度の情報入力で、すべてに自動反映されます。

3.SFA Hands-on

公式サイト:https://goofy-inc.com/

SFA Hands-onは、理想と現実の営業活動のギャップを埋め、本当にあたるべき企業の選定から実際のアプローチまでをサポートします。導入の不安を解決し、実際の運用が円滑に遂行されるようなサービスを展開しています。

4.Senses

公式サイト:https://product-senses.mazrica.com/

Sensesは、手厚いサポートで、利用開始から運用定着を支援しています。既に使用しているクラウドサービスとも簡単に連携できるのも特徴です。

5.Zoho CRM

公式サイト:https://www.zoho.com/jp/crm/

Zoho CRMは、作業の無駄を削減し、業務を効率化する時間と環境を確保できるシステムです。優れた機能性や操作性をもつシステムを、低価格で提供しています。

まとめ

従来のメール配信システムは、メール配信特化型でした。しかし、CRMツールを利用すれば、顧客管理を充実させ包括的・効率的にメールマーケティングができます。

顧客の基本情報のほか、購買行動や顧客満足度の向上につながる分析をサポートするCRMを活用して、自社のメールマーケティングを円滑に進めていきましょう。

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